僕が最初にプレイリストへ入れた五曲のうちの一つ、BUMP OF CHICKEN の楽曲です。Recommend に入れてもらった曲、毎回五、六曲くらいのペースで感想を書いていくとなると、現時点で既に八回分は書くことになりそうなので、それなら自分が入れたのも紹介していくかという気持ちです。今回はこの曲。
曲が良い! シンセパッドがずっと(二番 A メロは鳴ってるかどうか分からない)敷かれており、ギターやピアノのリフもずっと同じような感じで動き続け、途中で別の音が入ってきたりもしない(ボーカル、ギター、ベース、ドラムス、シンセパッド、ピアノだけ)ので、一曲を通して聴いたときの安定感が本当に凄い。サビの IV – V/IV – [ V - #Vdim ] – [ VIm – #IVm7-5 ] – IVadd9 – [ IIIm – VIm ] – IIm – V – IVadd9 が超好き(ルート継続の IV – V/IV )(遅れて入ってくる V – #Vdim )( IIIm からの連続強進行 )( IVadd9 終止)。
サビ! IV – V – VIm – VIm – IIm – V – I – [I – bVII] – IV – V – III7 – VIm – IIm – V – VIm – [Vm - I]、それね! 最近のアニソンに入ってる VIm – Vm – I、全部好き。
曲が全体的に2000年代っぽくて良い(2000年代の曲は知らないので、年代は適当。そのくらい古く感じるということ)(『Little Match Girl / ESTi』みたいな)。こういう曲(自然に身体が動く感じ、かつちょっと古めサウンドの四つ打ち曲)、実はかなり好きなのでストライクゾーンど真ん中だったな~という感じですね。
ド王道のアニソンって感じですね。ギター、ベース、ドラムス、ピアノ、ストリングス。アニメの OP って言われたら「たしかにそれっぽいな」ってなる。歌詞も前向きだし。それはそれとして落ちサビからの四つ打ちが本当に良いし、っていうかストリングスアレンジがめちゃくちゃ良くないですか、この曲? サビの高揚感の七割くらいをストリングスが支えているような気がする。
Vsinger として活動している somunia の楽曲。作曲はパソコン音楽クラブ(敬称略)。somunia 歌唱の楽曲で知っていたのは多分『non player girl』が唯一なのですが、この曲と同じアルバム『fable in sleep』に収録されていますね。Jersey のリズムで気持ちいい曲です。
アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の楽曲ですね。めちゃくちゃ良い作品なので全人類観てください。作曲は本多友紀(敬称略)。最初聴いたとき「なんか sideM っぽいな~」と思ったんですが『MOON NIGHT のせいにして』や『ARRIVE TO STAR』の作曲を手掛けた人なんですね(真っ先に思い浮かべたのは後者のほうだった)。他にも『ロケットスター☆』とか、身近なところだと今度発売されるストレイの曲もこの人らしい。なるほど。
細部を厳密に追いかけたわけじゃないんですが、音域がちょうど1オクターブ分くらいに(多分)なってて歌いやすく良い。大人数で歌う曲って音域の制約が余計に強くなるので、その分作りにくくなるはずなのですが、そこを上手く乗り越えてる曲に出会うと「すげ~~~~」となります。最高音は V(C#)。随所随所で V(C#) が出てきてると思うんですが、たとえば A メロの『出会いのすべてに』とか、B メロの『さあ カーテン開いて』とか、サビの『優しく弧を描く』とか。後ろ二つは主音 (F#) からの跳躍になっててめちゃくちゃに気持ちいいし、A メロのは IV の傾性を振り切って V へ進むので力強さが補強されていて良き。
サビ後に IV – V – IIIm – VI m のおまけフレーズがくっついてるのも『ロケットスター☆』と同じ感じですね。それまでは一小節単位で動いていたコードがここだけは半小節で変化するので、4536 の上昇感も相まってとても良い感じ。直前『揺らがないように』の F→F#→G# もいい感じですよね。なんていうか、最初の一歩を踏み切る三秒前って感じで。
基本的に変な和音が出てこない上に B メロ以外は I 始まりなので、編曲も相まってゆったりした印象。その分 A メロで突如入ってくる VIIm とかが光っていていい(最初聴いたとき、ここでスタンディングオベーションだった)。B メロの『会話で笑ったり』が好き。V の上の II ってめちゃくちゃ良くないですか?(なんで?)(分からん) サビでコードの切り替わりが半小節になるのも、サビ以外との対比があって良いですね。ノリノリ。
サビの展開が頗る良い! IVM7 – IIIm – VIm – IIm7 – bVII – VIIm – IIIsus4 – III ですね。IIm7 から bVII(add9) へ飛ぶと気持ちが良いというのは周知の通りとして、そこからさらに VIIm へ進行するのが良い!! しかもその後に IIIsus4 – III(全体的に強進行をやっている)。神? 一番のサビで「ああ、これ最後のサビだとオク上に上がるんでしょ?」と思わせておいて、実際その通りになるので最高(こういうの、分かりきっててもその通りになってくれると嬉しくなってしまう)。IIm – IIIm – IV – V の上昇形からの VIsus4 – VI でピカルディ終止。神が。
順番が前後しますけど、A メロ、後ろで鳴ってるリフもいい感じ。一番 B メロ、サビ前で若干落ちるところのミュートから開いていく感じのエレキも好き。二番 B メロのベースとドラムスが一緒のリズム刻むとこも好き(縦ノリお化け)。というかこの曲、全体的にストリングスがめちゃくちゃ良い(間奏が顕著だけど、間奏以外もずっと良い。二番サビ前とか)。
オケが良い。アコギ、ベース、ピアノ、ストリングス、これが結論。オケで聴きたい、この曲。いや、ボーカルも良いんですけど。二サビ終わりで唐突に入ってくるカノン進行が良い。ここまでずっと IV か VIm から始まるフレーズばかりだったので、(ストリングスの重ね方とかもあると思いますけど)頭の I がめちゃくちゃな浄化感を伴って響いてますね。加えて、カノンからの III7 で若干不穏な感じにして次のループ( VIm 始まり)に飛ぶのがあまりにも良すぎる( IIm7 の時点で気持ち悪い音鳴ってません?)(気のせい?)(いや、気のせいではない)。
以下で I,II,…,VII とかけばスケール上の和音のことで,1,2,…,7とかけばスケール上でみた各音の高さのことです。たとえば C メジャースケールの I はドミソを重ねたやつのことで、6はラのことです。また、いくつか和音の流れ(コード進行)を算用数字で表す場合があります(たとえば4536の王道進行など)。
下側にボーカルのメロディラインを同時で表示しているのですが、ボーカルが下降するところ(たとえば一小節目の頭や三小節目全体)ではこのシンセは上昇しており、逆にボーカルが上昇するところ(たとえば二小節目から三小節目にかけて)ではこのシンセが下降していて、普段聴いているときには全く意識していなかったので、採譜しているときに思わず「良すぎ!!???!?!」と叫んでしまいました。編曲においてたとえば和音、ベースライン、ストリングスなんかをメインで聴かせたいフレーズの動きと逆行させるということは基本中の基本だったりするわけですが、それをここではボーカルとシンセでやっているという感じです。普通に聴いていても案外気づけなかったりするのでいい機会でした。「逆行させる」の例としては、いくらでもあると思いますけれど、自分の知っている範囲で特に分かりやすいものだと『ハンマーソングと痛みの塔 / BUMP OF CHICKEN』最後のサビ前、『同じ高さまで降りてきて!』の直後、ボーカルのフェイクとベースラインが逆行しています。
Bメロの力強さを支えている要因は他にもあって、たとえば一小節目の頭、Aメロでの最高音を一気に突き破ってオクターブ上の1(A#)まで跳躍しています(跳躍は幅があればあるほど""強い""(本当に?))。さらに同じ小節内の三拍目では最高音をもう一度叩いています。主音がそもそも安定しているので、主音の最高音はかなり真っ直ぐに響きます。Bメロでは、そんな1の音を(途中で1(A#)よりも高い2(C)が出ていることに目を瞑れば)全部で8回も鳴らすので、それはもう”力強いが凄い”です(例:『ディアマン / BUMP OF CHICKEN』サビ、『どこにだって行ける僕らはここにいたままで』の『だって』、『る』、『ぼ』が主音かつ最高音。はじめの二つが IV の上の第5音、『ぼ』は I の上の第1音)。
サビの最後はだいたい I で解決させるのですけれど、これをやらないのがいわゆる偽終止というやつで、それには様々な種類があります(本当に様々がある)。IV による終止は若干の余韻を残すという感じで、その例は古今東西様々があると思いますが、僕は『Aurora / BUMP OF CHICKEN』が好きなのでそれを挙げておきます(二回目)。
IVm について少しだけ触れておくと、こいつはポップスなら IV – V – IIIm – VIm(4536)と IIm – IIIm – IV – V(2345)の派生でよく出てきます。具体的には、4536のほうだと V を IVm に置き換えたり、2345なら IV – V を IVm – Vm に置き換えたり、といった風に。例は前者が『Yes! Party Time!! / - 』のBメロ冒頭(『ネオンの中で泳ぐ 熱帯魚のように 今日こそ』)、後者が『流れ星の正体 / BUMP OF CHICKEN』のサビ(『音を立てて響く声』)(赤字が IVm の部分)。
八分音符による同音連打と順次進行が基本で、跳躍はほとんどありません。これもAメロBメロとは異なる構成です。何度も連打される D の音はスケール上の3で安定している一方、情緒感がとても強いです(SoundQuestでは『リライト / ASIAN KUNG-FU GENERATION』のサビが紹介されていた)。
こっちが裏拍でンワンワいってるほう。流石に構成音までは聞き取れないので、トップノートくらいしかちゃんと拾ってませんが……。一小節目と三小節目の後半はそれぞれ同じ V のコードなので同じトップノートでも構わないんですが、前者が5(F)、後者が2(C)になっています(2が鳴るとこ、めちゃくちゃ好き。「なんか聞こえた!」ってなる)。
IV における9の音からフレーズが始まり、鋭く突き刺さるような透明感が気持ちいいリフです。(*,1)、(*,3)、(*,5) も比較的バランスよく配置されていて、何かに偏っているという感じはしません。それに全体として主音である1(A#)が軸にされていて、このことも「偏っている感のなさ」に寄与している感じです(サビのボーカルが主音終わりなので、その残響を受け継いでいる感じがして非常に良い)。だからこそ最初に最高音で鳴らされる F(5,9) の透明感が全体的にかなり目立っていますね。
まず前半、IVM7 – IVmM7 – IIIm7 – #Vdim – VIm – VI は、実はここまでに一度『Yes! Party Time!! / - 』という曲を引き合いに出して触れていたのですが、4536の派生形です。#Vdim は VIm へのパッシング、VIm から VI への動きは一時的な浮遊感の演出としてよく用いられます。
最後は Vsus4 – V という終止の流れから、しかし I へは向かわず、IV を経由してノンダイアトニックの III に落ちます。ここの歌詞、『パレイドは つづいてく』と曲名を回収している重要なパートだったりするんですが、コード進行の視点から捉えてみれば IV – III(b9) – III という決して終止はしない形、しかもノンダイアトニックであるところの III(b9) は不協和、続く III は VIm へ向かって進みたがるという傾向にあり、ここではそれらを途中で投げ捨ててしまうことで「まだまだ続いていきそうな感じ」を音楽的にも演出しているというわけです。これがめちゃくちゃに良い!!!本当に良い!!!!!マジで!!!!!!!! この記事では折に触れて歌詞と楽曲との共鳴について語っていますが、中でも僕はここが一番好きです。
四小節目でボーカルと同じフレーズを(多分)なぞって、以降は食い気味のリズムに沿うように左右で二音ずつ鳴らされています。八小節目、これもちゃんと聞きとれているのか怪しいのでアレですが、ピアノは左手で III の構成音のうち7(A)と3(D)を鳴らしていて、右手では4(D#)→3(D)+#5(F#)のムーブをしているような気がします(多分)。右手側は音域がボーカルに近いので、4(D#)と衝突する 3(D)は一旦避けるということですね。
僕の下宿に置かれている寝具は割とふかふかのベッドなんですが、一方で僕は下宿を始めるまでの二十年余りを敷き布団とともに過ごしてきた人種でして、何が言いたいのかといえば、実感に帰ってくるとその敷き布団で就寝ということになるわけです、当然ながら。しかしベッドの沈み込み具合にすっかり慣れてしまった自分の身体は、敷き布団のことを寝床としてはもはや認識してくれないようでして、こんなときに本物の睡魔がやって来てそんな自分ごと眠りの奥底へ突き落してくれたのなら話は早いのですけれど、残念ながら専属で雇っている一級睡魔は世紀の遅刻魔としても広く知られた無能でして、そんないつやって来るのかもわからない奴を布団に包まって(しかも蒸し暑い)ただ茫然と待つというのは、些か時間の無駄すぎやしないかと思い寝床から這い出てきたのがつい数分前です。明日、というか今日ですけれど、にはもう下宿のほうへ戻る予定だったので勉強道具は持ち合わせておらず、暇潰しの道具もなく、というか現状そもそも実家に僕の部屋はない(下宿へ移動するときに自室は物置と化した)のですぐ近くでは普通に両親が眠っており、電気を点けることもままならないという感じでして、じゃあいったい何をするんだよと半ば自棄になりながら word を起動したのも数分前です。こうやって文字を書いているうちに『数分前』が更新されていくのって何だか面白いですよね。這い出てからもう十五分ほど経っていますし、こんな感じで今夜は時間を潰そうと思います、なるべく有意義に。
懐かしすぎ~~~~~~~~。大学に入ってから初めて作った曲がこれですね。吉田音楽製作所(通称:吉音)というのが僕の所属するサークルの名前ですけれど、当時の吉音では新入生同士で合作し一つの曲を完成させるという結構クレイジーな企画(新歓企画の一環?)が用意されており、そのときにペアを組んだ相手がボカロ使いだったということ、また当時の自分はトランス系の音楽にドハマりしていたということ、それとその段階で編曲に最も通じていたのが自分だったということなどがあり、そうして出来上がったのが『カナタ』です。サビ先行。ちなみに相方は wotto 君。彼の作る曲は超良いです。これは吉音民にしか通じないと思いますが『Battle For You!』、『ナイチンゲールの言う通り』がめちゃ好きです。閑話休題。この曲、以前は吉音のライブに出演するたびに流してましたね。だって爆音で聴きたいじゃん、トランス。そういう地道な布教活動を続けていたところ、この曲を気に入ってくれた吉音民(読み:きちおとたみ。意味:吉田音楽製作所の会員)が若干名おり、結果ベスト盤に収録される運びとなったときは本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
ちなみに、この曲のリファレンスは『The Endless Love / HSP feat. 初音ミク』です。めちゃくちゃ好きなボカロトランス。