昨年に引き続き、今年もサークルの後輩が立てた企画に乗っかる形で今年聴いたマジ good music を紹介するやつやります。昨年度の記事はこちら。
春 M3、秋 M3 とバリバリのポップス & ロックを作っていた一方で、今年、自分の中でもっとも熱かった音楽ジャンルといえば『音ゲー』でした(ジャンル?(ジャンル))。というわけで、2022 best もそういった方向性の楽曲がずらずらと並ぶ感じになりました。
リリース日順に紹介していきます。検索で特定できた限りのリリース日を、各楽曲のタイトル及びクレジットの直後に括弧書きで記してあります。
- ○ 2022 listen best10
- 1. New Leaf / BlackY vs. Yooh (2017/7/19)
- 2. Mirrorwall / BlackY (2017/8/10)
- 3. Dyscontrolled Galaxy / かめりあ (2017/8/10)
- 4. Juggler's Maddness / Lite Show Magic (2017/8/10)
- 5. ルンに花咲く恋もある / ワルキューレ (2020/5/27)
- 6. One Day (VITICZ Remix) / Moon Jelly (2020/11/3)
- 7. 芒種、鼠黐の薫風 / アサノハヤト (2020/12/2)
- 8. デンデラパーティーナイト / 森羅万象 (2021/8/14)
- 9. まみむめ🍄まるっと🍄まっしゅるーむ🍄 / かめりあ as "まいたけラヴ" feat. ななひら as "エリンギ大好き" (2021/9/16)
- 10. 篝火 / konoco (2021/10/26)
- ○ 2022 release best10
- 1. AIM HIGHER / U-ske feat. 棗いつき (2022/2/15)
- 2. kaleido proud fiesta / UNISON SQUARE GAEDEN (2022/4/13)
- 3. 仮定した夏 (Self Cover) / はるまきごはん (2022/5/27)
- 4. 月光 / キタニタツヤ × はるまきごはん (2022/6/1)
- 5. てらてら / Leo/need × 初音ミク (2022/7/29)
- 6. 四十九日 / Shannon feat. 初音ミク & GUMI (2022/9/5)
- 7. カオスが極まる / UNISON SQUARE GARDEN (2022/10/19)
- 8. トウキョウ・シャンディ・ランデヴ / MAISONdes feat. 花譜, ツミキ (2022/10/21)
- 9. 白日より淡く / effe × nayuta (2022/10/30)
- 10. あのバンド / 結束バンド (2022/12/4)
- ○ 終わりに
- ○ 他の吉音会員の記事
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○ 2022 listen best10
『2022 年リリースではないが、2022 年に知った曲の中から 10 曲選ぶ』というレギュレーションです。
本題は後述の「2022 release best10」のほうなので、こちらは軽い紹介だけに留めておきます。
1. New Leaf / BlackY vs. Yooh (2017/7/19)
一生ドシソが鳴っていて本当に嬉しい楽曲。サビの盛り上がり方が本当に好きなのと、こういった暗さの曲でピアノとストリングスが良い感じに鳴っていてくれると嬉しいよねという気持ち。
2. Mirrorwall / BlackY (2017/8/10)
ジャンル的には多分 trance だと思います(本当?)。trance と音ゲーって構造的にかなり衝突してるんですけど(一曲あたりの時間)、うまくまとまってるな~って思います。ピアノの旋律がとても綺麗だな~というのと、これもこれでサビに入った瞬間の心地良さがかなり好きですね。転調最高~。高校生の頃、こういう曲がとても好みでした(そしていまでも好きらしい)。
3. Dyscontrolled Galaxy / かめりあ (2017/8/10)
音ゲーをやっている人からしたら「逆に何で今まで聴いてなかったの」ってくらい有名な曲だと思うんですけど、今年に入ってからちゃんと聴きました(だって解禁してなかったから……)。音楽ゲーム的な面白さを十二分に取り入れつつ、楽曲としてのキャッチーさもきちんと兼ね備えられていて、流石だな~~って感じです。
4. Juggler's Maddness / Lite Show Magic (2017/8/10)
コード感が薄かったりメロディにスケール外の半音の動きが多かったりで、結果としてダークな感じになっている曲が実はめちゃくちゃに好きなんですが、それです。ノリノリすぎる。
5. ルンに花咲く恋もある / ワルキューレ (2020/5/27)
マイナースケールの使い方があまりにも上手すぎる~~。楽器構成の割にご機嫌すぎない感じがちょうどよくて好きです。
6. One Day (VITICZ Remix) / Moon Jelly (2020/11/3)
一生ドシソが鳴っていて本当に嬉しい楽曲2。……という冗談は置いておくとして、サークルの後輩経由で知った曲です。もとよりムンベっぽい曲が好きなのはあるんですけど、ボーカルの感じとノイズ感が想像を掻き立ててくれていいな~って。ギターの空間も超良いし。夜に聴きたくなる曲だなって思います。イントロの、こういう、誰かの鳴き声みたいな音色のシンセが死ぬほど好きです。
7. 芒種、鼠黐の薫風 / アサノハヤト (2020/12/2)
アサノハヤト! 『ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~』というゲームの BGM です。五年くらい前に少し聴いていたんですが、今年に入ってアサノハヤト狂いの後輩ができたことでまた少しずつ聴き始めました。目を閉じればそれだけでどこか遠くまで連れ去ってくれそうな、そんな感じが本当に好きです。
8. デンデラパーティーナイト / 森羅万象 (2021/8/14)
東方 project の楽曲「夜のデンデラ野を逝く」のアレンジです。B メロからサビへ入った瞬間の開放感がかなり好き。あと、ボーカルのお二人がめちゃくちゃ良いですね。表情がみえる感じ。
9. まみむめ🍄まるっと🍄まっしゅるーむ🍄 / かめりあ as "まいたけラヴ" feat. ななひら as "エリンギ大好き" (2021/9/16)
柄の悪い音に可愛らしい声が乗ってたら楽しいよな……といういつもの理由はあるんですが、この曲はそれ以上に楽曲全体の構成が素晴らしいことと、サビのメロディがキャッチーすぎるという二点において、自分の中での評価値が異様に高いです。音ゲーの歌モノって、作るのめちゃくちゃに難しいはずなんですけどね……。
10. 篝火 / konoco (2021/10/26)
作曲は塚田忠昭さん。2022/10/18 にリリースされた『メメントモリ』というゲーム内で使用されている楽曲です。ゲームリリースの一年前から楽曲だけ公開されていたため(どうして?)、2022 listen best10 の枠へ入ることになりました。三拍子ケルト。自分がやってほしいことを全部やってくれていて本当に好きです。本当の本当にめちゃくちゃ好きです。
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○ 2022 release best10
『2022 年にリリースされた曲の中から 10 曲選ぶ』というレギュレーションです。検索で特定できた限りのリリース日を括弧内に記してあります。
1. AIM HIGHER / U-ske feat. 棗いつき (2022/2/15)
音ゲーの歌モノってマジでムズくて。機種にもよるんですが、当楽曲の収録されているアーケードゲーム『SOUND VOLTEX』では、応募楽曲に 2:00 以内という制約がついてるんですよね。与えられた 2 分間の中でサビを一度しか入れないとすれば、それだけで音楽ゲーム用の楽曲として盛り上がるだけの強度を伴った構成を用意しなくてはならないし。じゃあサビを二回入れるのかと言っても、それって曲展開をめちゃくちゃに練らないと加速と着地のバランスが崩れがちで。この曲は、そういった試行錯誤をあまり感じさせず、最初から最後までノリノリだからすげえな~って思います。2:00 でイントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、落ちサビ、サビ、後奏を全部やるの、マジですごすぎる。
2. kaleido proud fiesta / UNISON SQUARE GAEDEN (2022/4/13)
UNISON SQUARE GARDEN ! 2022/4/13 Release.の曲なんですが、知ったのは割と最近で、二ヵ月前とか。たしか、ユニゾンが THE FIRST TAKE に出る数日前とかだったと思います。初見時の感想としては「なんか、めっちゃ好きかも!」くらいの雑なアレだったんですが、これを機にユニゾンの楽曲をぞろぞろと聴き始めてから言語化された感覚として、まず、ドラムの譜割がかなり作りこまれているな~って。歌メロや他楽器を邪魔しない範囲で暴れ回っているというか、邪魔しない範囲というより、他楽器にちゃんと寄り添いながら、と言ったほうが正しいかも。一秒一秒に音が詰め込まれていて、本当に飽きない。あとはまあ、単純に二拍おきにコードが変わってストリングスが鳴ってたら嬉しいよねっていう、いつも通りの感想もあったりなかったりします。
3. 仮定した夏 (Self Cover) / はるまきごはん (2022/5/27)
はるまきごはんね。はるまきごはんのスタンス的には、ボーカロイド(多くは初音ミク)の歌っているものが原曲であって、自分が歌ったものはあくまでそのカバーでしかないということみたいですが(たしかインタビューでそんな感じのことを言っていた)、今年よく聴いたのは Self Cover のほうだったのでそちらを選びました。オルタナ! 最近のはるまきごはんは『約束』や『秘密』、『幻影』系列の不思議メロディ楽曲と、『第三の心臓』、『蛍はいなかった』系列の、従来の 46 進行をベースとした作曲にシンセサイザを交えた編曲の楽曲との、大きく分けてこの二系統が結構多めにリリースされてたな~って感じだったんですが(本当に?)。なんか初回限定盤がほしいからって理由でアルバム『幻影EP』を買って、頭から聴いていって、それで『仮定した夏』が流れ始めたときに、だからめちゃくちゃびっくりして。「『BLUE ENDING NOVA』(1st Album)みたいな曲をまたやってくれるのか~~~」みたいな。マジで嬉しかったな~。一口に暗いと言っても様々な暗さがあると思うんですが、自分はこういった暗さを宿した楽曲がとても好みです。
4. 月光 / キタニタツヤ × はるまきごはん (2022/6/1)
はるまきごはんね(二回目)。キタニタツヤエアプなので分かんないんですが、「はるまきごはん、こんなのも作んの!?」って感じでした、最初聴いたとき。最初から最後まで、一貫してオシャレでいい感じ。B メロの落ちるところが本当に極まりまくっていてかなり好きです。編曲面はキタニタツヤが割と前へ出てきてるのかな~と思ったんですが、どうなんでしょう(キタニタツヤ有識者~)。これもこれでボーカロイドバージョンが存在するのですが、こちらのほうをよく聴いていたという理由から選択されています。
5. てらてら / Leo/need × 初音ミク (2022/7/29)
作曲は和田たけあき。2022 best10 を選ぼうと思い Spotify や YouTube といった各種サービスのログを漁るまですっかり忘れていたのですが、リリース当時に初めて聴いたときの印象があまりに強烈すぎてランクインという運びになりました。ぬるっと入り、それでいて上がりきらないサビ! 楽器隊の主張は最初から最後まで激しいのに、なんていうか、珍しいなって思います、こういうの。自分が普段よく聴いているのはサビで順当に盛り上がる曲ばかりなのですが、だからこそというかなんというか、めちゃくちゃに印象に残っていて、だからかなり好きですね。「ありふれた言葉に乗っかってら」の歌い方、良いよね~~~~(サビのぬるっと感はこれの影響がかなり大きい気がする)。
6. 四十九日 / Shannon feat. 初音ミク & GUMI (2022/9/5)
シャノンさんです。はるまきごはんのアニメーションスタッフなんかもなさっている方ですね。「この曲のどこが好き?」と自問自答してみてもそれらしい回答は何ひとつとして思いつけなくて、だから書けることもそんなに多くないんですけど。でも、この曲を 2022 best10 へ入れるという決定自体には何の違和感もなく、不思議。
7. カオスが極まる / UNISON SQUARE GARDEN (2022/10/19)
UNISON SQUARE GARDEN!(二回目) ユニゾンエアプの感想ですが、動きまくるベースライン、本当に歌いながら弾くんですかってギターフレーズ(ちゃんと弾いてる)、腕何本生えてんのってドラムスはいつものこととして。コード感の薄い A メロ、コードチェンジが遅くなることによる停滞感と I,IV による仄かな開放感( III-VIm へいくのですぐ曖昧になる)に溢れた B メロ、遠目に差し込んだ光から引き戻されるパーカッションパート、からの長二度上転調 4536 で一気に上げていくサビ。……だけに留まらないのが好きなところで、サビを折り返すタイミングに #IVm7b5 - IVM7 - IIIm7 の半音下降を意識させるギターフレーズがあったり、その返しも VIm7 から VIIdim へ進行したり、聴いていてめちゃくちゃに楽しいです。2022 年、一番刺さった楽曲かもしれない。あと、2A メロへ戻る直前のリズム隊がマジで好き! アホなんかって手の動きしてる。
8. トウキョウ・シャンディ・ランデヴ / MAISONdes feat. 花譜, ツミキ (2022/10/21)
作曲はボカロPとしても活動していたツミキさんです。リリース当時にワンコーラスくらいは Twitter で聴いたと思うんですが、フルコーラスを聴いたのは最近(本当に最近で、数日前とか)です。ツミキさんの曲ってリズムの感じが特徴的だな~って思うんですが、この曲も例に漏れずそうで、ふと口ずさみたくなるな~って感じ。というのは楽曲に対する好きポイントの一つとしてあるのですが、それはそれとして、花譜さんのボーカルテイクが本当に素晴らしいなって。ひとつひとつのフレーズに対する表情の使い分けがマジですごいです。というのがめちゃくちゃに刺さりノミネート。
9. 白日より淡く / effe × nayuta (2022/10/30)
今年の秋M3でリリースされた楽曲で、作曲は effe さん。nayuta さんはボーカルです。お二人とも全く存じ上げていなかった( nayuta さんは名前だけ知っていた)んですが、秋M3関係で Twitter へ偶然流れてきたものを何気なく再生したところ、心臓を思い切り掴まれてそのままって感じでした。なんていうか、なんだ、なんだろう。こういう、音楽という概念に付随する全部をそのまま体現したかのような、音楽然とした楽曲が本当に大好きで、そのくせ普段聴いてるのはポップスばかりなんですけど。音楽であることに意味があるな~と思える曲? なんかよく分かんないですけど(言語化を放棄)、2022 かなり食らった一曲です。
10. あのバンド / 結束バンド (2022/12/4)
作曲は草野華余子。一曲を通してギターのプレイングがありえないくらいに好きで、たったそれだけの理由でノミネートされました(それ以外にも良いところはたくさんある)。サビの右側でギュワギュワしてるチョーキングが本当にカッコよすぎる! サビから始まるドラムスの裏打ちハイハットに伴う疾走感や、ボーカルのロングトーンなんかとめちゃくちゃ綺麗に噛み合ってるな~~~って思います。A メロとかの裏でしれっと鳴ってる半音交じりのリフや、イントロや C メロなんかの 16 分音符でジャカジャカしまくってるギターも本当に好きで、いや~。こんな素敵な楽曲をありがとうございますという気持ちですね。
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○ 終わりに
おつかれさまでした。昨年度から始まった当企画ですが、今年も今年で相も変わらずに楽しい(そして苦しい)作業でした。ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。よいおとしを~。
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○ 他の吉音会員の記事
同じ『 2022 聴いた曲ベスト 10 』企画に参加しているサークル会員たちの記事です。内輪で進めている企画なのでインターネットへは公開していない人のほうが多いですが、公開している人もいるのでよければこちらもどうぞ。
敬称略です。
・なあむ
なあむ@bilibiliボカロdig (@flumptic) / Twitter
・もっちー
もっちー (@mochi_kitchon) / Twitter
・Tsmgi
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・Noctavation
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・おしんこ
おしんこ (@oshinko_sugar) / Twitter
・みなみ
・しかくさん