未来予知

 

硝子張り気怠く見遣る営みを攫う轟音いつもぶつける

 

目を閉じて海底列車の一人旅今朝は運休雲があるから

 

それはそれとして短歌って何なんだ 雰囲気エアプ怒らないでね

 

「久しぶり」飾られた木はまだこごえ春一番をだから待ってる

 

ひと月前送るはずだったメッセージ消えないペンで未来予知とか

 

二百二十余りの宛名に諭される君も僕も七十八億の

 

足並みを揃わせまいと摩擦力整列のは等間隔に

 

もし明日世界がと笑う少女など素知らぬ顔で電車は駅を

 

交差点三色並ぶイタリアにイエロー三秒さあ、ここはどこ

 

どうしてか南北双子の駐輪場片割れだけがいつも寂しげ