締切

 

 先日、以前の自分が言っていたらしい言葉に言及される機会があり、曰く『締切がないと何もできない。人生にも締切はあるのに』。これのことですね。

まあ、もしかしたらこれとは別に作業通話か何かで同じような台詞を言っていて、そちらが記憶に残っていたのかもしれませんけれど。言及された瞬間は「え、そんなこと言ったっけ?」と思ったものの、上とだいたい同じ文章を暗唱されたタイミングで「ああ、たしかに言ったような気がするな」となりました。記憶、曖昧がち。このツイートをしたときはたしか楽曲制作の真っただ中(クイズに出した六人のやつ)で。ただなんていうか、「何となく気分が乗らないなあ」となすべき作業を放棄し、ベッドの上でだらだらとしていたらそのまま一週間が終わってしまい、「この一週間、何してた?」とありえないくらいの自責の念に駆られ、その結果として生成された文面だったような気がします、たしか。「本当にそうだったか?」となり自分のツイートを遡ってみたんですが、その数日前にベースを買っていたので、スタートダッシュ感覚でベースの練習をしていたのが該当の一週間っぽく、そう考えると別にベッドの上でだらだらしていたわけではなかったっぽいです。……というかたしか、あれですね。この時期ってたしかずっと雨が降り続いていて、自分、雨が降っているとマジで行動不能になってしまうタイプの人間なので、それにやられていたような。と思えば、そのツイートをした前日に自分の知っていたアーティストが一人亡くなっていたりで、それにやられてしまったのかもしれなくて。いや、分かんないな。そのツイートをした当日、つまり 20210719 に書かれたブログ記事も一応あるにはあるんですが、でもそこに書き残していないことについては何も思い出せない。マジで曖昧、記憶とかいうの。

 今朝もまた目を覚まして、何となしに Twitter のタイムラインを眺めて、そのうちに某漫画家さんの訃報が流れてきて。上のようにかつての発言に言及されることがあったって、普段からその一切合切について逐一考えたりするものかと訊かれれば答えは恐らく否なのですけれど、ただ、なんか、タイミングが悪いなあって。悪いってこともないけれど、なんか重なっちゃったなーって感じ。訃報をみて、言及されたことを思い出して、締切かあと思うなどして。誰しもいつかは死ぬだなんて、その言葉を口に出して唱えてみても本当の意味で実感できたことは、指先を掠めたことさえ一度もなくて。なんとなく、そんなことはないはずなのにと分かってはいても、何となく自分は長生きするんじゃないかって気がしているし、周りの人たちもそうだと思い込んでいるし、というかこの世界さえ自分の生きているうちは大して変わりやしないんだと思っていたりもして。そんなこと絶対にないのに。人生ほどではないにせよ、卒業とかいう割と大きめの締切が周りに迫ってきて、だからあと半年かあと思ってしまう、どうしても。未達成のチェックリストなんて何一つもないはずで、なのに、なんていうか、真っ新な予定帳の空白に何かを期待して漫然と頁を捲るみたいな感覚。足りないものは、やり残したことだって何もないはずなのに、それでも何かを欲しがってしまうのっていったい何なんだろ。もしかすると、それは自分がそれほど大人にはなれていないことの証左なのかもしれないけれど、でも、それもまた分かんないな。別に、こういう風に考えてしまうこと自体を捨ててしまいだなんて、そう願っているわけでは全くなく、むしろ大切にしていたい気持ちではあって。でも、なんていうか、また繰り返すんだなって。夏が過ぎ春が来てって、平気な顔をして歌ってみても全然受け止めきれないままなんだなーと思って。同じことの繰り返し。いや、まあ、だからこそ繰り返す日常に埋没しないようにってことではあるんでしょうけど。なのでまずはベッドの上でだらだらするのをやめるところから始めようと思い、飛び起きてこれを書き始めました。そういう話です、今回は。昨日のうちに次曲の原案を生成したので、あとはゼミの準備を進めてハモリを生成すれば今日が終わりです、頑張ろう。