Recommend_5

 

 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。Recommend 第五回です。自分はと言えば院試が無事に終わったわけですが、この夏休みの間、勉学の類に一切触れておらず、休み明けに地獄をみることになるのではなかろうかという気がひしひしとしています。まあその代わりというか何というか、今作ってる曲はおおよその完成をみることができたので、あと一週間くらいで細部を詰めていく作業をすることになるのかなあ、という感じです。日常。

 Good Music Info.は上のプレイリストへ突っ込むか、自分に直接リプライか何かで提供してください。身近な人間からのダイマにより、ニジガクやリステ、CUE! なども少しずつですが聴くようになり始め、「オタクの血からは逃げられないのか……」という感じです、いま。そんなことはない。

 

 前回:Recommend_4 - 感情墓地

 

 

〇瞳 / dai

 僕がはじめにプレイリストへ入れた五曲のうちの一つ、『瞳 / dai』です。『ひぐらしのなく頃に』という超有名作品の BGM として収録されていたらしい楽曲です。らしい、と曖昧な表現をしているのは、僕が原作のノベルゲームに触れたことが一度もないためです(自分は『ひぐらしのなく頃に』を小説版で履修した)。作曲者であるところの dai(敬称略)は『ひぐらしのなく頃に』のみならず、同作を出版するサークル『07th Expansion』の作品では常連の BGM 担当であり、中でも自分は『うみねこのなく頃に』の BGM がとても好きで、そこから dai 氏の存在を知った、という経緯があります。ニコニコなどでの有名どころだと『you』の作曲なども担当していますね。

 dai 氏の奏でるピアノは本当に綺麗な響きで、なんていうか、目を閉じるだけで一瞬のうちに異世界まで連れて行ってくれるような。SS を書くときなんかはだいたい氏の楽曲を BGM にしています。

 初めの五曲はこれですべて紹介したことになるのでここで触れておくんですが、最初の五曲の選択にはそれぞれ意図がありました。まず『Aurora / BUMP OF CHICKEN』は「メジャーどころのアーティストでも問題なし」(オタク、斜に構えがちなので)。『彗星のパラソル / Endorfin.』は「同人アーティストも可」。『14歳のサマーソーダ / サンボンリボン』は「オタクソングも可」。『Happiness / 嵐』は「誰でも知ってるような曲でも可」(僕がその曲を知っているかどうかということは考慮しなくてよいということ)。そして最後の『瞳 / dai』が「インスト・ゲームBGM も可」です。本当に何でもよいので、自分が良いと思った音楽をダイマしてください。アニソンとかでもオケオケオッケー。

 ……ここまで書いたところで『Happiness / 嵐』を飛ばしていたことを思い出しました(「第五回だし五曲目だろ」と思っていた)(第一回では自分の入れた曲について触れていない)。

 

 

〇あなたはサキュレント / やなぎなぎ

 めちゃくちゃ良い!!!!!!!!!!!!!!!!

 やなぎなぎ。自分は氏のことを何故か作曲家であると認識してたんですがボーカリストだったんですね、と思ったんですがちゃんと調べたら作曲も手掛けていました。かの有名な『君の知らない物語 / supercell』のボーカルでもあります。当楽曲の作曲は齋藤真也(敬称略)。『空色デイズ / 中川翔子』の作曲を担当した人でもあるらしいです。作詞はやなぎなぎ本人。

 サビ!!! いや全体的に良いんですが、サビについて話せばおおよそ全体についても話したことになるのではないかという感じがするので、そこだけ話します。進行は B メロ終わりに I7 を挟んで、IVM7 – bVIIM7 – IIIm7 – VIdim – IIm7 – IVM7/V – Vm7 – I7 – #IVm7 - IVm7 – IIIm7 - bIIIdim – IIm7 – bIIIM7 – V7 – IIIm7 – bVIIM7 – IIIm7/VI – IIm7/V。I7 から VIdim まではだいたい強進行(VIdim のところ、VI と I が鳴ってるのは恐らくそうだと思うものの、dim なのか min なのかの識別が自分にはできない。dimと言われれば濁っているような感じはする)。VIdim – IIm7 も強進行めいた何かで、そこから IVM7/V(だいたい IIm9/V。エモいやつ)へ進み、すぐには解決せずに Vm7 を挟んでから I7 へ降りる(7th であることが good point)。その後は #IVm7 へ飛びますが、これは #IVm7b5 のときと同じ風に考えればよい?(強進行の形になるときに進行先のルートを半音上昇させるのはよくみる) そこからコードごと下がっていく下降クリシェで IIm7 まで降りて、あとはまあ大体前半と同じ。最後の IIIm7/VI – IIm7/V がいい感じなんですが、IIIm7/VI ってジャズ系の曲でよく使われたりするコードだったりしますか?(以前にも一度見たことがあったので)(自分が知らないだけで、ポップスにも頻出だったりする?)

 ボーカルのメロ。IVM7 の上の3(ミ)から始まるサビに自分は弱いという裏設定があります(正しくは、和音の 7th から始まるサビに弱い)。7th や 9th を叩きながら下降していき、四小節目、「浮かないマスカレイド」で b7(シ♭) による一瞬の浮遊感から一気に上昇。サビ前半から結構バチバチにやっている割に、四小節目の Vm7 に差し掛かるまではスケール外の音が一切出てこないのがめちゃくちゃに良いですね(先述の b7 )。あのタイミングで初めて知らない音が入ってくることによる一瞬の浮遊感みたいなのが、五小節目の高域へ飛ぶための助走になっているようないないような気がします。作曲うまお。

 あと当然のことながらボーカルも良い! 地声とファルセットの境界があんまり感じられないの本当に凄い(サビ四小節目、五小節目あたり)。こういう脱力した感じ(脱力してはいない)(抜けていく感じ?)(多分、腹筋をめちゃくちゃに使う唄い方)の女性ボーカルがめちゃくちゃ好みだったりするんですが、最近だと fripSide のボーカルがそういう感じの唄い方に寄ってきていて本当に良い、という耳寄り情報をここに記しておきます。

 

 

〇Yukue / パソコン音楽クラブ,unmo

 良い!!!!!!!(マジで箱で聴かせてくれ)

 パソコン音楽クラブ、登場は二度目ですね。前回は『last night / somunia』でした。unmo(敬称略)という方は歌唱担当での参加らしく、「どっかでみたことある名前なんだよな~」と思いつつ調べてみると、太鼓の達人に収録されている『そつおめしき』のボーカルを担当している方でした。たしかに、言われてみれば声が似ているような、似ていないような……(曲調が違いすぎて分からない)。

 散りばめられた全ての音が完全に”””夜”””で、マジで良い。外を歩きながら聴きたい感じの曲です(それはそれとして箱で聴きたいんだが)(これは多分、箱で聴くとマジの最高になれる曲)。前回の『last night / somunia』のときも思ったんですが、これってジャンル的には何に当たるんですか? 普通にテクノとかでいいんでしょうか。

 

 

〇透明ガール / ノーナ・リーブス

 めっちゃくちゃ良い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 ノーナ・リーブス、1995年に結成されたロックバンドらしいです(メンバーは多少変動しているっぽい?)。作詞・作曲はメインボーカルでもある西寺郷太(敬称略)。

 開幕のオルガンがもう既に夏!!!!!!!! あまりにも良すぎる。Aメロはあまりコードが動かず、それでいてパーカッションはチャカポコ鳴っており、キックも四つ打ちなのでちょうどよく横ノリできる感じ。B メロでそれまでは動かなかったコードが二拍おきに VIm7 – V – IVM7 – IIIm7 と下降してきて、IIm7 – IIm7/V の激エモ進行。それから一小節のブレイクを挟んで、グリッサンドで上昇するオルガンを引き連れて四つ打ちのサビ。ボーカルラインのリズムも超絶良くて馬鹿ほど横ノリになれる曲。めちゃくちゃ良い!!!!!!!!!! 後ろで伸ばされ続けるオルガン(これってどこの音を叩いてますか?)(吉音で一回その話題になった気がするが、結論を覚えておらず)、撫でるようなピアノ、構成音をなぞるコーラス、これだけでもう夏。あまりに良すぎる。

 ちょうどこの辺りから作曲サークルの知り合い数人も Recommend に参加しており、追加される楽曲の幅が一気に広がったような感じがしますね。

 

 

〇WANING MOON / MELLOW MELLOW

 良い!!!!!!!!!!!!!!!!

 MELLOW MELLOW、三人組アイドルユニットらしいです。活動を開始したのは比較的最近とのこと。作曲者は宮野弦士(敬称略)。『フィロソフィーのダンス』の作曲を手掛けている人なんですね(ここで全てを察した)。

 ジャンル的には R&B(の中でもソウル寄り?)とかに当たるんでしょうか? ジャンル、本当に何も知らないので全く違っている可能性のほうが高いですが……。ちょっと古っぽい感じというか、ノスタルジックって言うんですか。自分の故郷はこんなお洒落ではありませんが……。

 これは自分の生きている世界が狭すぎるだけなんですが、こういった曲を唄うアイドルがいれば、『Maison book girl』や『sora tob sakana』のように現代音楽やプログレチックな曲を唄うアイドルもおり、一方で『Kolokol』みたいにカッコよさ全振りアイドルユニットもあって。国民的アイドルユニットだったりは王道な曲が多かったりするイメージ(あくまでイメージ)があったので、『実在のアイドル』=『そういうもの』という認識が自分の中ではどうしても強かったのですが、Recommend を始めてからというもの、世界って広いんだなという気持ちでいっぱいです。自分が知らないだけで。

 

 

 今回はここまで。