Recommend_4

 

 突然ですが、という前置きも些か今更が過ぎるように思うのでテンプレートを使いまわすのは止めておくことにします。Recommend 第四回ですね。前回から一ヶ月近く空いちゃったんですが、その理由については別の記事で触れており、それはそれとしてこの Recommend、自分が作業に詰まったときに更新されるものという側面も兼ねており、それはつまり要するに、作曲イヤイヤ期に差し掛かっているということです、いま。助けてくれ。

  Good Music Info. は上のリンクからプレイリストに突っ込むか、僕に直接リプライか何かで提供してください。いつでも待ってます。

 

 前回:Recommend_3 - 感情墓地

 

 

〇14歳のサマーソーダ / サンボンリボン

 僕がはじめにプレイリストへ入れた五曲のうちの一つ、『14歳のサマーソーダ / サンボンリボン』です。『Tokyo 7th シスターズ』(通称ナナシス)というコンテンツの楽曲ですね。作曲は Hiramy(敬称略)。同コンテンツの楽曲である『プレシャス・セトラ』、『ひまわりのストーリー』の作曲も手掛けているということは調べればすぐに分かるのですが、それ以上の情報が見つけられなくて困っています。いや、それほど困っていませんけれど……。ナナシスの楽曲を三曲も手掛けている以上、全くの無名ということはないはずなんですが、どうなんでしょう。

 ナナシス、自分は大して追いかけておらず、ストーリーは全く知らず、楽曲も五割、六割聴いているかどうかというくらいで、そらで歌えるレベルともなれば両手で足りるくらいの数しかないんですが、それでも(楽曲に限れば)好きと言えるくらいには好きであるという自覚のあるコンテンツです。なんでしょう、それが何であれコンテンツの楽曲って文脈を汲みがちだと思うんですが、たとえばキャラソンとかですけれど、ああいうの、コンテンツそのものに造詣の深い人は最大限楽しめる一方で、そうでない人にとってはそうでもなかったりするのがあれで、だからといって膨大なコンテンツのすべてを追いかけようという気になるかと言えばならず、そんなこんなで手が出せないがちというアレがあり。以上は自分の勝手な意見であり、以降も同様ですが、ナナシスの楽曲はいわゆる文脈に依存しない強度があるようなないような気がしていて、なのでナナシスを全く知らない人相手であっても(場合によっては)平気で勧めます。というか、僕も中身は知らないので……。

 曲も好きですが、それと同じくらい歌詞が好きです。この曲に出会った当時、とある人物が僕に向かって言い放った台詞があり、それを以下に引用するんですが、曰く「曲中に立ち込めていた灰色っぽい閉塞感が最後、『抜けるような青空の下』という一言で一瞬のうちに色付く。それが好き」。以上の台詞はまあ自分の「たしかこんな感じなことを言っていた」という修正が多分に関与していることを補足しておきますけれど、当時の自分はその指摘について「なるほど、たしかに」と思ったわけで、『喉が渇いて 埃っぽくて 何もないあの街みたいだ』というフレーズの唄われる一番Aメロに始まった薄暗い感じが一気に消し飛ぶ感じ。いまでもこの曲を聴くとあの言葉を思い出して、その光景が再生されて、そういう意味でもこの曲はお気に入りです。何の話。

 

 

ビアンカ / さよならポニーテール

 良い!!!!!!!

 さよならポニーテール、これは……どういうユニットなんですか? Wikipedia 以上の情報を持っていないんですが、アイドルユニットという括りで構わないんでしょうか? メンバー同士がお互いの素性を知らないアイドルユニットというのも、なんていうか、なんていうかって感じですけれど。作曲はふっくんという方らしいんですが、Wikipedia を見た感じ、この人も正体不明ということなんでしょうか?(何も分からん)

 初めて聴いたときの感想は「めっちゃ III7 使うやん」です。全体的に明るい曲調なんですが、III が使われる部分だけ一瞬だけ影が差したみたいに暗くなるのが良( B メロ五、六小節目、サビ三、四小節目など)。明るいだけじゃない、というか歌詞もそんな感じですね。でも最後はイントロ(間奏)と同じリフで明るく終わるっていう。サビもですけれど、一番はオク下のレ→ド(2→1)、二番はラ→ソ(6→5)、最後はオク上のレ→ド(2→1)なので、最後のサビの明るさが際立ってますね(というか二番サビが不完全燃焼すぎて、それも良い)(不完全なのは直後に間奏へ入るから)。同じ歌詞を唄っているはずなのに、最初と最後とで言葉の受け取り方が変わるってやつ、型に嵌った繰り返しを多用する J-POP ならではの楽しみかたではあると思うんですが、どうですか?(ポップスはワンコーラスだけでよくね派への問いかけ)(でも自分もツーコーラスくらいが一番好き)。

 同ユニットの楽曲を他にも聴いてみるかとなり『新世界交響楽 / さよならポニーテール』を聴いたんですが、こっちもめちゃ良かったのでシェアしておきます。サビのワクワク感が良い!

 

〇WENDY / ビレッジマンズストア

 めっちゃくちゃ良い!!!!!!!!!!!!!

 ビレッジマンズストア、名古屋のロックバンドらしいですね。寡聞にして知りませんでした。というか、この企画を初めてからというもの多聞であった試しがなく、世界には自分が知らない Good Music が大量にあふれているのだなあということを知らされるばかりです、いや、本当に。

 良いと感じた要素は恐らくいくつかあるんですが、とりあえずは編曲だと思います。リンクへ飛べば分かるんですが、まずボーカルの声がめちゃくちゃに強烈(ロックとかだと普通なんですかね?)(PENGUIN RESEARCH のボーカルを個性極振りにした感じ)。なんですが、ギター、ドラム、ベースが頗る大人しい音をしているので、曲全体としてはちょうどいいです。特に全員が最大限はっちゃけるサビの心地よさったらないですね。ラスサビにもなると、それはもう爆発的ですよ。いや、それには他にも後述の要素が絡んでいたりするんですが、とりあえず聴けば分かります、この身体が勝手に縦に揺れる感じ。

 上で「自分もツーコーラスが好き」みたいなことを書いた直後でアレなんですが、ツーコーラスです、この曲。しかもちょっと変則的で頭から順に、Aメロ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Bメロ→Aメロ→ラスサビ→後奏、です。B→A→ラスサビ、ですよ、分かりましたか? なんか自分、こういう変則的な構成をした楽曲がかなり好物で、変則的と言っても新しくCメロを追加するとかではなく、こう、繰り返しのはずなのにズレたタイミングで襲ってくるというか、要するに『AB逆転』とか『Aメロ終わり』とかのことなんですが。一番サビの間奏明けで「Aメロへ戻るのか」と思わせておいて、しかし間奏をちょっと間延びさせる(上昇感を出す)ことで「おや、これは?」となったところでBメロへ飛び、「さてはツーコーラスか!?」と期待させてからのAメロ、「!??!」と脳内パニックになっているところでハモリのリードギターを引っ提げてボーカルが曲名を叫んで最後のサビへ突入するんですね、分かりますか? いや~~~~、めちゃくちゃ良い~~~~。

 グッド変則ミュージックインフォを持っている人が他にいれば、是非ご一報ください。

 僕の好きな変則ミュージックはこれです(サビ→間奏→Aメロ→ラスサビ)。

 

 

〇スーパーハッピーソング / 赤い公園

 めっちゃ良い!!!!!!!!

 赤い公園、名前は何度か聞いたことのあるバンドです。何故か解散したものだと自分は記憶していたのですが、それは誤りで、正しくは『ボーカルの人が変わった』です。たしかに、赤い公園について言及していた某氏もそういえばそのように言っていた。

 めちゃくちゃ楽しそうに唄いますね、このボーカルの人(これが特に良いポイント)(入れ替わり前のボーカルと思われる)。いきなり別コンテンツの話になりますけれど、自分は『アイカツ!』の楽曲も少し齧っていて、それらの楽曲に対して思うこととして(曲調に依るという前提は当然として)「唄ってる人たちがみんな楽しそう」ということがあり、この世界には様々な楽曲があると思うんですが、自分の中の評価基準にそういうものが大なり小なり関与していそうということを思ったり思わなかったりしました。

 これとか、自分が聴いた限りの『アイカツ!』楽曲だと断トツで好きなんですが、めちゃくちゃ楽しそうな笑顔で唄ってる光景が容易に想像できて本当に良いです。あとは、これはサブスクにないので貼れないんですが『おまじない / 矢吹可奈』とか『ロケットスター☆ / 伊吹翼』、『START!! / 天海春香』なんかも同基準で好きの上位に食い込んできている感じがします(いずれもアイドルマスターの楽曲)。楽しそうに歌えるって才能の一種だと思うんですよね、個人的には。正確には『感情をこめて歌える』ですけれど。

 あとはコード! 先述の『ビアンカ / さよならポニーテール』もそうでしたが、やっぱり I→III→VIm ってめちゃくちゃ良くないですか? 明るさの中に切なさがあるっていうか。それはセツナ極振りの IVm とはまた違った切なさですけれど、うーん、伝わってますか? あと、同じような形に1736って形もありますけれど、個人的にはこっちのが好きです(何故?)。それと、これも『ビアンカ / さよならポニーテール』と同様なんですが、めちゃくちゃ II7 が出てきますね。VIm の後に続くと嬉しいものランキング第三位であるところの『VIm→II7(→IIm7→V)』が大量に摂取できます。ちなみに二位は『VImVm→I』で、一位は『VIm7→#Vm7→Vm7→I7』です。

 

 

〇パリパリパーリー / メグとパトロン

 良~~~~。

 メグとパトロン、『メグ』っていうのが『さよならポニーテール』で作曲の一部を担当している人らしいですね。この曲の作曲者も Megu(敬称略)らしいです。

 第一音から気持ち悪い!! 最初の「パリパリパリ」がレ→レ#→レ→レ#→レ→レ#です。いきなりどういうことだよ。他には特に変なことしてないと思うんですけど、どうしてここだけ……? Aメロのド→ソの跳躍が好き(RPGのところ)(この曲自体はFメジャー)(ド= F )。「この手の曲、最後で転調するんだろうな~~~~~~」と思いながら聴いていたところ、本当に転調して笑ってしまった。

 

 

G.O.A.T. / ポリフィア

 普通に怖い。

 ポリフィア、テキサス州のバンドらしいです(Wikipedia にそれ以上の情報がなくて泣いてしまった)。

 ジャンル的には、これは何になるんですか? Wikipediaには『プログレッシブ・メタルバンド』と書かれていたんですが、この曲に限って言えば然程プログレって感じもしないし、かといってメタルな感じもせず、うーんという感じ。なんていうか、どっちかというとトラップみたいなクラブミュージックの文脈に近くないですか? いや、とやかく言えるほどプログレもメタルもほとんど聴かないんですが。でも、このアーティストの spotify の再生数は断トツで当楽曲が桁一つほど抜けているので、アーティストの代表曲ではあるんですよね、きっと。ますますどういうことなんだ。……とまで書いたところで『プログレッシブ・ロック』の定義を確認しに行ったんですが、『演奏技術重視・シンセサイザーなどテクノロジーの使用』といった側面もあるんですね(知らなかった)。自分は『プログレ変拍子や転調の多用』という理解しか持っていなかったので、本日の知見でした。でもメタルっぽくはないですよね(この曲だけかもしれないけど)。ダークな感じはするけど、『メタル=ダーク』ってわけでもないだろうし。

 Spotify で再生数上位にいた『40oz / ポリフィア』もついでに聴いてみたんですが、こっちは自分好みのプログレにかなり近い領域にいました(めちゃ良かった)。

 プログレ、ギターもベースもドラムスも、全員が平等に常時カッコよくて良いですよね。普通のロックみたいに役割分担されてる感じも好きなんですけど、こっちはこっちで聴いてて楽しいです。ちなみにですけれど、自分が一番好きなジャンルはポストロックです、多分。オススメがあったら教えてください。

 

 

〇虹のソルフェージュ / 石原夏織

 良~~~~~。

 石原夏織、声優の方なんですね(「この声、どっかで聞いた気がするな~」と思って調べてみたら『アイカツ!』の音城セイラだった)。作曲は佐藤純一(敬称略)。fhána の人ですね。最近、田中秀和との対談動画で観た人なんですが、クリエイター目線だと結構興味深いことを色々と話していたのでシェアしておきます(前半は音楽の話してた)。

www.youtube.com

 メロとボーカル、めっちゃ良~~~~~~。編曲ですけれど、Spotify で聴いてる自分が悪いのか、自分の耳が悪いかあるいは自分のイヤホンが悪いかのいずれかだと思うんですが、全体的に色々とごちゃついているような印象が強くって。なんだろ、ベースの上とギターの下、ギターの上とピアノの下、ピアノの上とストリングスがそれぞれぶつかってるような(全体的に音がモコモコしてるような気がする)(というか潰れすぎ?)。そのせいかドラムが何してるのかもあんまりわかんなくて、いや全然聴きとれるんですけど、それ以上に周りのやつらが目立ってるっていうか。んー、CD 音源でちゃんと聴き直してみたいです(同アルバム、他の曲のいくつかも若干音が籠ってるような印象を受けるので、ミックスではなくマスタリングがよくないのかもしれない)(頑張ってくれ~~~~~)。

 

 

〇そんなの僕じゃない / 下地紫野

 良い!!!!!!!!!!!!

 下地紫野アイマスに出てる人だなという印象しかなかったんですが、『アイカツ!』の大空あかり役の人でもあるんですね。作編曲は白戸佑輔(敬称略)。よく名前の見る人ですね。アイマスだと『乙女よ大志を抱け!! / 天海春香』や『想いはCarnaval / 島原エレナ』なんかの作曲を手掛けている人です。

 ところどころで効果音的に使われているブレスの音が好きなんですが、それはさておいて、曲の終わり方が一番好きです。最後の『そんなの』のところに入っているブレス、分かりますか? 最強です、アレ。語尾で息を抜くみたいなのはよくあるテクニックだと思うんですが、そうではなく、ここぞというところでああいう息の混ぜ方をする唄い方がかなり好きだったりします。『僕じゃない』も最後だけ『い』のロングトーンになっていて、それで高音域に突っ切ったあと、落ち着いたトーンで最後のワンフレーズを唄う。それです。それでしかない。

 

 

チューリングラブ feat.Sou(TAKU INOUE Remix) / ナナヲアカリ,Sou

 良い!!!!!!!!!!!!!

 ナナヲアカリ(敬称略)を何故か Vtuber だと思っていたんですが、普通に実在の人物らしいです( Vtuber も実在してはいるが)。この Remix を手掛けているのは Taku Inoue ですが、作曲を担当したのはナユタセイジ、ナユタン星人らしいです(知らなかった)。ナユタン星人っぽくないなあと思ったんですが、それは確実に自分が Remix のほうしか聴いていないからであり、原曲のほうを聴いてみたら思わず笑っちゃうくらいにはナユタン星人でした(全体的にそうだけど、サビ後から間奏へ入るまでのフレーズが一番それっぽい)(というか原曲、バリバリの短調で笑った)。

 よく聴いたら(原曲における) B メロの部分でドロップのリズムだったりコードだったりを既に提示してあるんですね。ドロップの唐突感の無さはそこら辺が関係していそうと思ったり思わなかったりしました(何も分からん)。

 

 

〇Wylin – Original Mix / Cesqeaux

 めっちゃくちゃ良い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 Cesqeaux、オランダの人なんですね(セスコーと読むらしい。本当?)。Wikipedia には『EDM・Trap』と書かれていたんですが、Spotify で一番人気らしい曲(『Booty Time / Aazar,Cesqeaux』)を聴いてみたら、たしかに Trap の人っぽい感じではありました。

 さっきのチューリングラブもそうだったんですが、ダンスミュージックって何について語ればいいんですか?(耳というよりは全身で楽しむものという感覚が強すぎる) 自分の場合、気持ち悪い音が好きというのは前提としてあるんですが、2nd ドロップで Jersey Club になる(そして元に戻る)のがめちゃくちゃ好きです。いつの頃からか Jersey Club が大好物になってしまっているので、Good Jersey Info.を持っている人がいれば、是非ご一報ください。

 ちなみに『気持ち悪い音が好き』の一例です。

 

 

 今日はここまで!

 

 次回:Recommend_5 - 感情墓地